名古屋どまつりに45歳の私が出ようと思った理由

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名古屋には『にっぽんど真ん中祭り(以降通称「どまつり」という略称で記述)』という名古屋市の繁華街や各拠点で踊りをメインとしたお祭りが真夏の8月の後半に開催されています。名古屋での生活が長い私にとって「名古屋に住む身としては一度は出てみたいな」という思いがありました。

しかし冷静に考えてみると45歳の私がこの先どまつりに参加する機会があるのだろうか?と考えてしまいました。

結果、めちゃくちゃ高い99.9%くらいの確率で”否”と、私の脳内インジケータに表示されました。

じゃあどうすんの?と掘り下げると年々体力の衰えを感じてた私は、「今年出るしかない」と強引に結論づけるしか道はありませんでした

地域のいろんな売買やメンバー募集などを手伝うアプリを通じて私はよさこいサークルの門をたたきました

どまつりに出ようと決意する前の私

どまつりに出ようというのは完全に突然降って湧いたものではなく、じわじわとそういう思考になっていったというなんとも微妙な表現なんですが、とにかく”いきなり”ではなかったです。

あくまで生活とか身体や精神的なところが日常を通じて変化していき、”踊ろう”という気持ちに導かれたわけです

その経緯をできるだけわかりやすく紹介していこうと思います。30代後半から40代の人ならなんとなく共感してくれるんじゃないかと思います・・・

生活

生活については非常に安定というか、比較的には規則正しくしていたと思います。私は以前結婚していて、そのときに子供がいました。離婚してからは親権は相手に渡しましたが、週末の一日を子供と一緒に過ごすということを基本的に継続していました。

同居人は母親で、食事や洗濯などはしてくれるので非常に居心地良く独身生活をしていました。もちろん養育費や家に入れるお金で半分以上はなくなるので決して贅沢はできませんでしたが、インドアな生活を何年か続けていました。

とくに予定のない日は昼間からビールを飲んで昼寝したり、VODや動画サイトで時間を潰す日が多かったです

身体

2年ほど前に虫垂炎(俗に言われる盲腸)にかかってしまいました。そのときに緊急手術で盲腸を切除して無事に過ごしていたのですが、半年くらいは以前と同じようにお腹に力を入れるということがはばかられる生活を経由して、たるみを蓄えるようになってきました。それまでは特に目立つことはなかったのですが、シャワーを浴びる前に毎回その腹を気にするようになっていきました。

世の中の中年の人でメタボやビール腹になる割合がどのくらいなのかわからないですが、「ここで引っ込めないとこの先このままかこれ以上になる」というのは確実で明確にイメージできました。私はどうしてもそのお腹への嫌悪感を捨てきることができなかったので、具体的なひっこめ方法を模索しつつ自分の腹を見てはストレスを感じるようになっていました。

気持ち

上に書いたような生活を続けて身体がたるんで年老いていく様を感じつつ、「これじゃいけない」と思いながらも具体的な行動に移せない自分に腹が立っていましたし、諦め始めている自分がいることにも非常に焦りを感じていました。

つまりは仕事以外でストレスを感じる生活をずっと続けていたわけです。

45歳という歳です。ある程度諦めに似た感情もあるでしょう。しかしまだ人生半分にもいっていないぞという気持ちもあって、それは自分の中で常に戦い続けているのです。

欲深い人間です。現状維持というのは死に向かっているようなもので、気持ちだけでも上を向いていないと満足はできないのです

また、これといった趣味がないことも焦りを加速させる原因にもなっていました

このまま仕事を引退したら・・・など暗い未来を考えるとキリがありません

今から趣味を探すか・・・といっても自分が好きなことってなんだろと考える日も増えていきました。

その時は時間つぶしというか気がついたら時間が経ってたというレベルでショート動画をレコメンドでおすすめしてくるアプリを使ってました。

こういったアプリはAIなどの力によって本人の趣向にそったものがおすすめにのってきやすくなるのですが、私の場合はお笑い、動物、感動話そしてダンスでした。

ムーンウォークとかネオスウィング系のダンスなど自分もできたらいいなという気持ちが数年前からあったのでも事実です。しかしそれをまじめに取り組もうなんて考えははじめはなかったのです

しかし、あるときに「なんの変化もない生活」「たるんだ身体を引き締めたい」「好きなことに打ち込みたい」、そしてそれら不満や欲望が膨れ上がって「この夏は青春したい」という願望に変化していきました。

そんな悩みを解決するものはなんだとスマホで探していたら夏に行われる名古屋のお祭り「どまつり」に参加するというものなら自分の悩みを一気に解決してくれるのではないかと考えてしまった

どまつりに参加することによって”やせる”、”感情をダンスで表現”というずっしりくるワードが私の鼓動を高ぶらせたのは事実です

ずるいような感じがしますがそんな経緯があり、地域のメンバー募集などを掲載しているアプリ経由でよさこいのサークルに入会することになったのです。

よさこいサークルに入ってから

もちろん最初は体験練習でした。緊張する中で門をくぐり4月の炎天下の中で体験入会を経験しました。名目上の目的はあくまでも”どまつり”だったので、よっぽどひどい条件であろうが私としてはスルーして入会しました。

このときに揃える共通衣装などでお金がある程度かかることや入会金や衣装代そしてどまつりの参加費などを説明してもらいましたが、思っていた以上に金額がいくことを感じましたが、趣味をもつということを考えれば社会人としては普通のことだなという感じ方でした。

ただ当日は現行の曲の振り付けを一部分を教えるレッスンだったのですが、との場ではなんとなくできてもそれが終わると全然覚えていないということに不安を感じました。

「あれ?次はなんだったっけ?」というシチュエーションが今後しばらく続くことになるとはこのときは思いもしませんでした。そうです、自分はものすごい速さで年齢を重ねているのです。今を逃せば次は来年!来年は今より良くなっているのか?それは否!覚悟を決めた以上今よりいい時期はもうこないのです。

覚えるまで

前述しましたが、1曲目を覚えるまでがほんとに地獄でした。一般的には8カウントで区切られていて、それをAメロ、Bメロ、サビなどの曲構成ごとに覚えていくのですが、最初はゆっくりのカウントですることから始まり、段々と曲のテンポに近づけていきます。

そして曲に合わせてすると早すぎてまったくついてゆけないのです。もちろん前に見本を見ながら動いても。結局のところ曲に合わせて踊れるようになるということは、曲なし・見本なしの状態でカウントに合わせて自分がしっかりと振りを頭と身体で覚えている状態じゃないといけないということなのです。

小学生・中学生と音楽の成績は最低ランクだった私が曲構成のことを知り、8ビートで踊るなんてことは45年の人生ではなかったことなので、始めてしまったことを後悔しかけていましたが、この夏だけの青春なんだと言い聞かせて必死で踊りまくりました。

とにかく踊り続けることでその地獄から抜け出せたのは3週間くらいたったころでした。

覚えてから

振り返ってみると本当にしんどかった期間というのは短かったような気がします。踊り続けた回数と時間がそれを解決してくれたような気がします。

努力は報われるなんてきれいなことを今更いいたくないですが、間違いなく経験が体全体に染み込んでいってる感覚は感じました。

あとはひたすら曲を流して振り付けを身体に覚え込ませなければなりません。曲が流れば身体が勝手に動く、とまではいきませんでしたがどうにか小さな演舞会の本番前に「覚えた」という状態にもっていけました。

初めて本番を経験

ありきたりな表現になっちゃいますが緊張で吐きそうでした。本番で笑顔なんてできるだろうか?振りが飛んで崩壊してしまわないだろうか?などいろいろ考えますが、とにかく楽になりたい。早く演じてすっきりしたいという思いに切り替わりました。

結果的には振りは飛んでるところもあったし、全然笑顔もできてなかったし、声も出てなかった。

「あたりまえか・・・」

いきなりうまくはいかないか、と気持ちを切り替え2度目の演舞に挑む。

結果的にはあまり変わらなかったけど、少しだけ笑顔はあって、少しだけ声は出てた。そしてちょっと楽しかった。

チームメンバーで円を描く場面があったんですがここでみんなの表情と声を感じることができて「いいな」と思うことができました。

ほんとに一瞬の出来事で、その一瞬のために多くの苦しみがありましたが、あとになってみればなんの後悔もありませんでした。

この一瞬を積み上げることこそが人生なんだなと思える年齢になったのかな・・・・

次のステージへ

入会してから1ヶ月で小さな本番を経験し、その後の2週間で新しい曲での振り付けを覚えて2回目の本番を迎えました。当然完璧とは程遠い出来合いでしたが、本番のステージを楽しむことは前よりも上手になったと思います。

どまつりの場合はオリジナルの曲というのが条件なのでここに毎年挑んでいるチームは年度ごとに曲を新しくして演舞を作り上げていくというのが流れのようです。

私はその現曲から次曲へという転換点の中に入ったためにかなり揉まれてしまったわけですが、後になってみればほんとにいい経験をしたと思っています。

もちろんそのときはしんどくてどうしようかいろいろ考えました。

でも私は生きていて、時間もずっと経過している。

他の人も生きていて、社会も回っている。

今経験していることは2度と経験できないし、楽しかったりしんどかったりしても数分後には気分が変わってるかもしれない。

とにかく生き続けるしかないなと改めて思う。

最後に

どまつりがどんなカテゴリに入るのか?

神事?楽しむためのお祭り?ビジネス?趣味?生きがい?夏のイベント?

今の私にはどれなのか決定は難しいのですが、「今年の夏の青春」として門を叩きました。それに付随したものは、運動・ダイエット・仲間これくらいだと思っていたのですが、実際には絆・義理・人情・別れ・決別・達成感・感動など重くて想像のつかない視点が待ってました。

こう思えるってことは人生を楽しんでいるのかな?って思う。

追伸:踊り始めて1ヶ月半7kg減量・腹回り7cm減で健康診断はびっくりするくらいに優良でした!

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